楽園生活 vol.2

海は波ありで羨ましい限りですが、こちらは鼠蹊ヘルニア(いわゆる脱腸でがす・・・)のため1泊2日の楽園生活を楽しんできました。
9ヶ月前にお世話になった宿なので皆さんおなじみで、
「あ、この前のサーフィンのおニイさん!」
なんて感じで看護師の若いおネイさんたちとの会話が楽しい2日間でした。
前回オデの担当でおどおどしていたおネイさんがすっかりベテランの風情でビックリしたり、トライアスロンに挑戦したいとウェットスーツの相談を受けた薬剤師のおニイさんに再会してお互いのアスリート(なんつって)談義に花が咲いたり・・・。
「もう明日帰っていいよ、退院時間は任せるよ」と相変わらずいい加減ちっくなドクターに最後は「サーフィンはしばらく我慢だよ!」と釘を刺されて帰ってきました。
今回も前回と同じ腹腔鏡手術だったので全身麻酔。
麻酔から覚める時の大混乱した精神状態と壮絶な痛みの記憶がよみがえってけっこうブルーな気分で手術台に横たわった今回でしたが、目覚めはスッキリ爽快でほっとしました。
あとは2週間じっと我慢してお腹の穴がしっかりふさがるのを待つとしませう。
でも早く波乗りしたいなぁぁぁ!

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夏の終わりに… Soulove BBQ in 海の家ちどり

昨晩はソウルラブ恒例の夏の終わりのBBQに参戦。
うまそな肉たっぷりで前の日から楽しみにしてたのに、気がついたら焼きそばと野菜サラダばかり食べていました。
特にイベリコなみのA5豚と、ぶっといソーセージはひと切れも喰ってなかった〜。
でもカワイイ天使たちに会えたし、生ビールいっぺ飲んだし、バカ話しに花が咲いて、楽しい宴で夏を締めくくることができました。008さんはじめ、絡んでくださった皆様ありがとうございました♪。

今回はちまたで再び注目を浴びている「写ルンです」で写真を撮ってみました。写真の映り云々よりも「写ルンです」を見た時のみなさんの反応がおもしろくて、写真にもそんな表情が現れているような気がします。

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ディラン・ベック・キャパ、皇居 その3

さて、いよいよ今回のメーンイベント、ボブ・ディランのライブです。

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もうぶっちゃけ結論から言うと、素晴らしい!のひとこと。
考えられないかもしれませんが、とってもチャーミングでキュートでドリーミーなステージでした。

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バンドのこなれ具合が抜群で、その抑制の効いた円熟した演奏に支えられ、ディランのゲロゲロボイスが心地よく響き、終始うっとりするようなグルーヴが身を包み、夢見心地で体が左右に揺れ、自然と笑みがこぼれ、思わず隣の女の子と一緒に踊り出したくなるような、そんなピースフルなライブでした。

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何より音響が良くて、楽器の音がとってもキレイでバランスがいい。こんなのは達郎以来かも。
バンドはギター2人、ベース、ドラム、スチールギター(曲によってバンジョーとフィドル)という布陣。
ディランはいっさいギターを持つことは無く、半分以上の楽曲でピアノを弾きながら歌うのですが、そのピアノも単なるコード弾きではなく、リフを弾いたり、ソロを弾いたり、ちゃんと弾いてる!ハズシ具合も含めてそのタイム感が絶妙でとってもイケてました。

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ほとんどの楽曲はアレンジが大幅に変えられていることもあり、おおよそ判別のつかないものではあったけど、そんなの問題にならないほどのライブの醍醐味を堪能させてもらいました。

きっとディランなんて全く知らない女の子がポンとその場に放り込まれたとしても、彼女は十分にそのステージを楽しめたことでしょう。

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今のディランのライブは、昔のレコードで聞けるライブ盤の歌とは全くの別物。
フォークでもない、ロックでもない、ジャズでもない、強いて言えばカントリーぽいけどちと違う、なんというか革命前のキューバの華やかなダンスホールで演奏している楽団のイメージ、かなぁ・・・?
これはもう「ボブ・ディランというジャンル」の音楽としか言いようがありません。

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「勝手にしやがれ」のジュリーのような真っ白のスーツとハットで仁王立ちのまま

「ありがとう、休憩だ」

MCで発した言葉はこのたったひとこと(なんと2時間もないステージなのに、途中で20分ほどの休憩がある)。
アンコールでも黙ってやってきて、最後はメンバー全員黙ったまま客席を一瞥して去ってゆく・・・。
おおよそサービス精神のかけらもない、だけど演奏ですべてを語るこんなステージ、いままで見たことも無いカッコ良さでした。

しっかし、アンコール最後の「風に吹かれて」は、メロディもリズムも全く違ったアレンジでしばらく気がつきませんでした。歌詞をよく聴いてようやく分かった次第。前回までのセットリストで最後は「風に吹かれて」だと分かっていてもコレだから新鮮といえば新鮮、なんだけどほんとわけ分かんない人です。

この日のセットリストです。

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ディランの公式ホームページで全公演のセットリストが掲載されていて、各曲をクリックすると収録アルバム・歌詞を見ることができ、試聴までできます。
ライブでもこれくらい気の利いたサービスがあってもいいかとは思うけど、まぁそれはそれ。

心地よい気分でガンダムをあとにしたディラン初体験の夜でありました・・・♪

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P.S.
ディランのCDはけっこう持っていて、ピンポイント的にいろんなアルバムを聴いてはいたのですが、ディランの歴史というか音楽の変遷というか、全体の流れがいまいちオデの頭では整理しきれないままどうにも未だに不可思議で曖昧な存在でありました。
でも、昨年末に刊行された湯浅学さんの著書(なんと岩波新書!)をなにげなく読んだら、スッキリしゃっくり、ディランの変遷が自然に頭に入ってきてすべてが腑に落ちたようでした。

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これを読んで、オデのCDライブラリーには各時代で重要な位置を占めるアルバムがことごとく欠落していたことに気づき、あわてて中古レコードを買い漁りじっくりと聴いてきたひと月でありました。
それもほとんど無駄な作業に終わったけど、それでいいのだ!

ボブ・ディラン――ロックの精霊 (岩波新書)

ディラン・ベック・キャパ、皇居 その2

2連チャンのロックレジェンド詣での2日目、4月5日はいよいよボブ・ディランのライブ、でもその前に・・・。

昨日とはうってかわって今日はかなり冷え込んでいるけど、あまりにもいい天気で、せっかくすぐそこに滞在しているので、再び皇居へ出動。

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真ん中の歩道は空いてるものの・・・

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両脇の歩道は団子状態のまま前進で、皇居前の信号ではあっちこっちから合流するのでてんやわんや。

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警察の必死の誘導でちょっとづつ前進し、桜田門の前にたどり着いた時点で「もうやってらんね〜!」

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桜田門からさらに入り口まで微動だにしない隊列を目の当たりにして戦線離脱してしまいました。

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学校生活も会社生活もままならないほど集団生活に不向きなオデが、こんな行列に耐えられるわけがなかったのだ。
最初から分かっていたのに、オデとしたことがついつい乗せられてしまった・・・。

まぁオデには桜田門周辺のわずかな桜だけでも充分だったのだ。

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桜よりもそこにいる人達を見てる方がおもしろかったけどね。

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皇居をあとにして向かう先は恵比寿ガーデンプレイス。
開業20周年ということですが、かつての賑わいは見る影も無く、土曜日のお昼時なのにずいぶん閑散としていました。
できたばかりの頃、展望台へのエレベーターは激混みで、ここにあった映画館で「Smoke」を観たことが懐かしい・・・。
今でも「Smoke」はベスト5に入るオデのお気に入り映画。
しかし今ではその映画館も無くなってしまったようです、残念。

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で、目的は東京写真美術館で開催中の「101年目のロバート・キャパ」

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キャパのことは「戦場カメラマンの第一人者で地雷踏んで死んだ人でバルナック型ライカの使い手」くらいの認識しかなかったのですが、これを機に彼に関する本を読んで下ごしらえ。

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展覧会で彼の写真をあらためて一望してびっくり。
もちろん彼の写真には戦場の悲惨さを克明に写し出したものもありますが、その多くはユーモアに満ちた人間味溢れるものばかり。兵士や友人たちに愛された彼の人柄がにじみ出ているのでしょう。
戦場から離れた頃の写真には恋人のイングリッド・バーグマンや友人のヘミングウェイなど、当時の交友関係をうかがわせるものが多くて、なんだか写真家というよりセレブなスターといった感じ。ちょうど先月展覧会を観たアンディ・ウォーホルのよう。
中でも一番気に入った写真は作家トルーマン・カポーティを撮った一枚。小さなブルドッグを抱えたカポーティの微笑ましい写真で、ブルドッグの表情がとてもいい。
そしてやはり別格なのは死別したかつての恋人ゲルダ・タローのパジャマ姿をとらえた一枚。キュートな寝顔にキャパの愛情に満ちた視線をひしひしと感じました。
あのイングリッド・バーグマンにさえ求婚しなかった理由はやはり、ゲルダへの想いがいつまでも彼の中に深く沈んでいたからなのでしょう・・・。
会場にはキャパが最後に手にしていたニコンSが展示されていて、地雷で吹き飛ばされたときのものなのか、レンズに泥のようなものがついたままなのが涙を誘いました。
そのニコンSに残されていたフィルムも展示されていて、それがカラーポジだったのが意外でした。
最近ではキャパのカラーフィルムが大量に発見され「Capa in Color」という展覧会が開かれているようです。ぜひ日本でも開催して欲しいものです。

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ベトナムで最期を迎える前のキャパは日本に滞在中で、日本各地での撮影を楽しんだそうです。
その日本での写真も数点展示されていて、戦後の復興を目指す日本の庶民の姿をいきいきと捉えていました。
沢木耕太郎の著書に「もしあのときキャパが日本にいなかったら、ベトナムへの戦場取材の依頼はなかっただろう」とありましたが、戦場取材後は再び日本に戻る予定だったそうで、もっと日本の写真を撮って欲しかったと悔やまれて仕方ありません。

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さて、このあとはいよいよボブ・ディランのライブですが、長くなったので「その3」へ続く・・・。

ディラン・ベック・キャパ、皇居 その1

4月4日・5日と東京へ行ってきました。
先月のストーンズ公演に続いて今回は4日にジェフ・ベック、5日にボブ・ディラン、と2連チャンのロックレジェンド詣でをねじこんでいざ出陣。

4日の東京はポカポカ陽気で初夏の雰囲気。
新幹線の中で見たツイッターで「皇居で初の花見一般公開」のニュースを発見、この陽気だし予定を変更してのんびり皇居の花見見物へ・・・。

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外堀(?)には一羽の白鳥がお出迎え。でもすぐにいなくなってしまいました。
急に当日発表された(のかな?)せいか、東京駅からの人の流れはスムーズで皆ゆったり気分で皇居へ向かっていましたが、いざ皇居の前まで来ると警察官から「今日の入場はもう出来ません!」とのアナウンス。この時点で1時半過ぎ、3時までの公開ということで、すでに大勢の人が待機中らしくこれ以上は無理とのこと、残念!夜のニュースによるとこの日5万人が訪れたそうです。

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あまりの陽気に素っ裸の小さな女の子が公園の池で水遊び。
のどか過ぎる・・・。

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気を取り直してとりあえずホテルへチェックイン。
途中、日銀の桜並木を眺めつつ・・・すでに葉桜がかなり目立っていました。

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しかしさすが日銀、重厚な存在感ですね。
ここに眠っている大枚のほんの少しでもオデのところにめぐって来て欲しいものです・・・。

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さて、ジェフ・ベックのライブはNHKホールなので、原宿駅で降りたついでに古巣のラフォーレ原宿のオフィスへ寄ってきました。

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原宿の街はラフォーレ以外は激烈に様変わりしていて、20年前にここで働いていた頃の面影は皆無でした。
この店頭でハッピを着て、福袋セールやバーゲンの行列整理やら呼び込みをしたっけなぁ・・・。
オフィスでは昔お世話になった上司や先輩、新潟で苦楽を共にした同僚など大勢の方に再会できてとっても楽しかった。
特にオデの結婚式で、入社試験で書かされた作文を全文読み上げるという暴挙に出た上司(今はラフォーレのBOSS)にお会いでき、その美しいバリトンボイスでオデの近況を聞いてくださってハゲましの言葉をいただき、とても嬉しかったです。
原宿のオフィスでは、当時キッズ館の地下にあったミュージアムの管理室でいつもサボっていたっけなぁ、あのときいつもオデの油を買ってくれたクラフトの○○さんはどうしてるかなぁ・・・その後の新潟店勤務は超多忙地獄だったけど、原宿時代は良かったなぁ・・・などと感慨に耽りつつ、当時ともに机を並べた数人の先輩方がいるという表参道ヒルズへ移動、実はこれが初めて。
チョコレートバーの長い行列に驚きつつ、目指すはかつてそこにあった同潤会アパートの面影を残す一角へ。
同潤会アパートの中庭に面した一室をラフォーレの倉庫として使っていて、伝票整理に駆り出されてホコリにまみれになったことを思い出します。
それからそれから、クリスマスには電飾で飾られた街路樹のもと、同潤会アパートの隣の交番脇で通行人に甘酒を配ったなぁ、たしかハナエモリの巨漢な専務さんと一緒だったなぁ・・・。

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センチな気分で原宿をあとにすればいよいよジェフ・ベックのライブ。
途中雷雨に突風、大雨と急展開な空模様に不穏な空気を感じつつNHKホールへ。

 

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夕日がきれいだったけど、雨が再び降り出してきて・・・にも関わらずなかなか中に入れてくれないNHKホール。

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基本的にはオタッキーな元ギター小僧おやじと、内田裕也ふうなロックジジイ度が高いものの、なぜかキレイなオネイさんもポツポツと目立っていたような・・・ジェフ・ベック恐るべしです。

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これがあの紅白の会場なのか!音は良さそうだけどオデの席は3階の端っこ。果たして・・・?

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スマホでの写真撮影は「他のお客様の邪魔にならぬよう」とのアナウンスで皆さん撮りまくり、さすがに頻繁に撮りまくっていた近くのオッサンにはムカっと来たのでオデは最小限にとどめました。

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あ!っという間に終わっちゃった。
セットリストはこちらのブログで見ていただくとして、私の感想は・・・
まず感じたことは、ジェフ・ベック若い!
別にミック・ジャガーのように動きまくるわけではなく、ギターの音が若い。
若いというか、ガキだ!ギター小僧そのまんまだ!
クラプトンが歳を重ねるごとにいい感じで枯れてきたのとは全く逆行している男。
齢70にしてもさっぱり枯れない男。ますますゲロゲロディストーションがうるさくてハードロックしてる時代錯誤野郎。
とでもいいましょうか、せっかくのNHKホールなのに音がね、うるさいんですね。
それがいいのか悪いのか・・・半分はよく知らない曲だったこともあって、あともう一人のギタリストが弾いていたのがほとんどギターシンセで、ぺらいというかなんというか・・・。
それでも3曲目でジミヘンの「リトルウイング」出たときにはチビリそうになったり、ワイアードからの曲が続けば感涙にむせび、ナマ「A Day In The Life」はさすがにビビリました。今日はこれをナマで聴けただけでも良かったような気がします。
それから来日記念に急遽発売された新譜EPにも収録されていた「Danny Boy」も凄く良かった。
せっかくこのEP買っていたのに全然聴いてなかった・・・あらためて聴いてみたらCDのはボーカル入りだったけど、この日のライブのインストバージョンのほうが断然良かったです。
できればナチュラルなオーバードライブサウンドで、もっといけてるバンドで、小さな箱の音響のいい会場で、じっくり聴きたいと思いましたが、今の彼にはそんなちんまりしたことは眼中に無いのでしょうね。
きっと死ぬまで「おらおらおらどうだどうだどうだー!」なギター小僧のままなんでしょうね。
まぁそれはそれでいいんでしょうけどね・・・きっとオデにはこれがジェフ・ベックの見納めとなることでしょう。

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などと、ジェフ・ベックファンから怒られそうな感慨を胸に秘めつつ、明治神宮の夜桜を横目に急激に冷たくなった外気に身をすくめながら家路につくのでありました。

いよいよ明日はボブ・ディランだ!(その2へ続く・・・)