ウルフ・オブ・ウォールストリート

レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督の新作。
予告がおもしろそうだったのでかなり期待して観たものの、実はこれがコメディ映画だとは思っていなかったので大ズッコケ。
出だしは快調、テンポよく次々と繰り出されるブルーズナンバーに心躍る・・・。
しかし、物語が動き出したあとはこれでもかと繰り返されるおバカな乱痴気騒ぎのオンパレード。
クスリに女にクスリに女・・・3時間ずっと同じ。
これがまた底抜けに明るくて、お下劣な内容とは裏腹に淫靡さも退廃的ムードも背徳感も全く無い、ただただ幼稚なお遊びにしか見えないほどに明るいのだ。
これを3時間見せられるとさすがに飽きてくる。
キレイなオネイさんたちのぼかし付きの裸体すらなんにも感じなくなってしまうほど。
ディカプリオがどんなにおバカでお下劣な演技をしても、品行方正なおぼっちゃまにしか見えないのでなおさら。
まぁそこがディカプリオを使った意味があったのかもしれませんが。
そういった意味では昨年公開された「華麗なるギャツビー」はディカプリオのはまり役のように見えましたが、もしやこちらはギャツビーのパロディなのではないかとマジで思ってしまうほど。

実話ということで、実際のご本人の写真を見るといかにも絶倫男の風体をしていて、この映画のエピソードなど「さもありなん」とも思わせますが、そこにはディカプリオでは表現できなかった真のお下劣さがたった一枚の写真からニオってきます。単なる偏見ですけど。

1時間半くらいにまとめあげていたらきっとなんにも考えず「あぁおもしろかった!」で済んだんでしょうけど、3時間はかなりの苦痛でした。そこがスコセッシの狙いだったのかもしれないけど、どうなんでしょう?

ちなみにエンドロールに音楽監修(のような肩書き)でロビー・ロバートソンの名前を見つけてニヤリとしました。
音楽は良かったです。

ウルフ・オブ・ウォールストリート 公式ホームページ

RIP Philip Seymour Hoffman…

とっても大好きな俳優が昨日亡くなってしまいました。
最初に見たのはブギーナイツ、そしてマグノリアでファンになり・・・昨年観た「ザ・マスター」が遺作になるのかそれともまだ未公開の新作があるのか・・・
残念です。合掌。